今日は朝から来客が多かった1日
まず9時頃に年末お邪魔した山梨の家具屋さんSNORKさんがAALTOのフラワーベースを届けにやってきた
お邪魔した時は突然だったにも関わらずお店のプロダクトをとっても丁寧に説明していただいて、
大学の先輩だったことも判明したりしてなんと5時間もおしゃべりしてもらってしまった
ずっとずっと楽しみで、ついにきました、という感じ
フィンランドの湖が家にやってきたのです
それから絵を描いていると今の家の大家さんがお母さんと二人でやってきた
部屋のことをとても褒めてくれて「参考になるわ」と言っていろんなところをみていて
ちょうどきたばかりのフラワーベースが入っていた大きな桐箱をみて「これはなに?」とおっしゃったので
「それはあの窓際のガラスのかびんが入っていたものです、今日ちょうど届きました」と説明すると
「素敵」とおっしゃってくれたあと、「こういうのは箱も大切なのよね」とお母さんがつぶやき、
大家さんは「お母さん、昔お皿屋さんだったから」と言っていた
「素敵に住んでくださってありがとう」と言って大家さんが帰って行った
夜まで絵を描きながら支度をして、20時にB&Bの滝口悠生さん阿久津隆さん内沼晋太郎さんの日記についてのトークをききに行った
全然絵がかけていなかったので焦りつつ家で制作しないとと思いつつも、
「絶対にききに行った方がいい」と自分の中の他人っぽい人が語りかけてきたので頑張ってバスに乗って行った
トークはとても面白くて特に印象に残ったところ、
うろ覚えとメモ
……
日があくごとに書けるようになることもあるんです(滝口さん)
……
公開する日記と公開しない日記、自分の場合は公開しなければ文章すら書かないかもしれないんです、自分だけしか読まないものを書けるモチベーションがなくて、、、(阿久津さん)
……
「富士日記」とかはどうなんだろう、公開前提で書かれていないですよね、……公開前提だったらあんなことは書いていなかっただろうなあ、……公開する日記、公開しない日記、それぞれにいいところがある、
……
日記を書いている人のほとんどは見せない日記ですよね、自分で見返すためとか、書くことによって、文字にすることによって癒されるというか、セラピー的な効果も(内沼さん)
……
あとは、時間がたつと自分が他人みたいになってくるというか、そういう面白さ(滝口さん)
……
本を読んでアウトプットをするとき、感想文みたいな、批評というのは自分のなかで少し違うような……日記は「〜を読んだ」とか引用でもいい、好きな箇所を書いたりするのが自分にあっているような気がした(阿久津さん)
……
日記はこれについては書かないということが書ける、「書かない」ということも書ける自由な媒体
小説では書いてしまうと意味が生まれるけど、日記は無意味が書けるもの
そのほかにも色々あったけどこんな感じでとっても面白かった
ぼんやりしながら絵をかいたりして聞いていたのですごく間違っているかもしれないけれど
会場で展示の音楽をお願いしてるフジワラさんにもお会いできた「日記だからいらっしゃると思って」と仰っていてとても嬉しかった
自分はなんで日記を書き始めたんだっけとぼんやり考えていた
あまりにも毎日何もない日々で、生きているのかなんなのか怪しくなってきていた時に、ちょうどいろんな日記に触れていいなと思ったのだった
始めは急にふと「アンネの日記」を読まねば、と読んだ時
アンネは作家志望で日記を出版しようと考えていたこともあり、文章の推敲なども行なっていて「見せる日記」を書いていたのだけど、
当時のアムステルダムの隠れ家での暮らしぶりや、書いているまさに今その瞬間が手に取るようにわかるような描写があり
「ここでアンネは今生きている」という実感が本からずっしり伝わってきた
読んでいる時、アンネが夢に出てきて話したりもした
その後も何冊か日記本読み、youtubeで流行っているvlogみたいなのも楽しんで観て、日記や記録のいろんな楽しさがある事を知った
もともと定点観測が好きということもあるかも
文章だったらだんだん途中から文体が省略されていく部分が増えてきたり、その人の習慣がわかったり、
文章じゃなくても、その日買ったものを記す人、食べたものを記す人、毎日の体重を記すだけでもその年どんな風な年だったかわかるかもしれないし、
毎日一枚ずつ顔の写真をとってそれを何年も続けて一つのビデオにしたのもみた
日々の変化もあるし日記(や機材)自体の変化もあったりする面白さ
記録だけでもこんなに面白い
何にもしてなくても、そこにいた、過ごしていた、小さな変化が記されているだけでたのしい
その時に私もふと日記を書きたい、書き続けたい、と思ったのでした
最後にトークで内沼さんが言っていた、
「日記は何かについていっているわけじゃないんだけど、けど何かある、という面白さを紹介したい」みたいな事、すごくわかります、、、という、つまりそういう感じです
私の展示でもいろんな作家さんの日記の本を集めてみたので、
それもぜひ読みにきてください
(今回は、古書の販売はないけれど、ゆっくり読んでいってください)
夜ごはん
遅くなってしまったので、
大切に食べていたオオナミのフォカッチャのかけらにチーズとハムをのせたのだけ食べて、すぐ寝た
オオナミのパンは赤ちゃんの味がします